ビジュアル特集 NIPPOの道づくり・まちづくり
プロローグ
ぬかるんだ道路(昭和30年以前)

 山地が7割を占め、地震や台風などの自然災害に見舞われやすい「日本」。この試練の多い土地で、日本人は古来より、泥ねい地や峠、崖に道を通し、川筋を変え堤を築いて洪水を防ぐなど、大地に働きかけて、よりよい暮らしを築いてきました。わが国の道づくりは、自然との協調とせめぎあいの中で研鑽されてきたといっても過言ではありません。
 今日、当たり前のように通行できる道路も、終戦直後の昭和20年(1945年)当時は、一般府県道でさえ舗装済みはわずか4.6%、しかも、このうちの44%が自動車通行不能でした。
 NIPPOは、日本の道路建設のリーディングカンパニーとして、舗装技術の「機械開発」と「材料開発」を両輪に、道路舗装の普及と技術の進化に努めてきました。そこには、数々の苦労と創意工夫、豊かな社会を目指す熱い想いを垣間見ることができます。
 この特集では、NIPPOがチャレンジしてきた「機械化施工」の取り組みと機械エンジニアの「情熱」をご紹介します。